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トラックドライバーを25年。車内に積む道具は、いつの間にか自分の形に落ち着いていきます。
以前、初めてのトラックで買うべきもの10選で基本の装備を書きました。今回はその続きとして、今、私のトラックに実際に積んでいるものを正直に並べます。
ネットで「ドライバー愛用グッズ」を調べると、だいたい同じような15個くらいのリストが出てきます。ただ、あれを全部積んでいるドライバーを私は見たことがありません。道具は「仕事の中身」で決まるからです。日帰りか長距離か、何を運ぶか、それだけで積むものは変わります。
ですのでこの記事は3つに分けました。
- 今、積んでいるもの(日帰り・食品配送の私の場合)
- トレーラー時代に使っていたもの(今は使っていない)
- 定番だけど、私は使っていないもの(長距離の人には必要)
自分がどのタイプか考えながら読んでみてください。
今、私のトラックに積んでいるもの
1. シリコーン潤滑油
これはどのグッズ紹介にも出てこないと思いますが、私の中では一番の必需品です。
台車の車輪や、扉の接続部分。動きが渋くなってきたところに一吹きするだけで、まったく別物のように軽くなります。動きの悪い台車を無理やり押し続けると、腰にも来ますし、荷物も揺れます。
油が切れた道具を力でねじ伏せるより、油を差した方が早い。毎日使う道具の動きが良いかどうかは、そのまま一日の疲れに響きます。
スプレー缶を一本積んでおくだけです。値段も知れています。地味ですが、これは本当におすすめです。
私が使っているのはこのタイプです。ホームセンターでも売っている定番品で、420ml一本あればしばらく持ちます。
2. 日焼け止め
意外に思われるかもしれませんが、トラックの中は日差しがヤバいです。
ガラスが大きくて、座る位置が高い。しかも一日中同じ方向から陽が当たり続けます。冬でも日が差せば焼けます。「車の中だから大丈夫」というのは、乗ったことがない人の感覚です。
肌が黒くなるという話ではなく、ずっと浴び続けるものだから塗っておくという感覚です。長く続ける仕事なので、こういう積み重ねは馬鹿にできません。
私が使っているのはニベアUVです。薬局でもどこでも売っている普通のものです。高いものを選ぶ必要はありません。大事なのは「毎日塗るか」だけなので、安くて手に入りやすいものの方が続きます。
3. バインダー
ピッキングリストや伝票を挟むためのものです。
紙をそのまま助手席に置いておくと、風で飛ぶ、下に落ちる、他の紙に紛れる。バインダーに挟んでおけばそれが全部なくなります。荷物の内容を確認しながら降ろすとき、片手で持てるかどうかは大きいです。
ホームセンターで買える普通のもので十分です。ただし、A4がしっかり収まって、クリップの力が強いものを選んでください。
板にクリップが付いた、この形が一番使いやすいです。クリップの力が弱いものは走行中に紙が飛ぶので、そこだけ気をつけてください。
4. カラビナ・S字フック(複数サイズ)
地味ですが、本当に使います。物を吊るす、引っ掛ける、仮に留める。車内はフックが一つあるだけで整理のされ方が変わります。
サイズ違いで何個か常備しておくと、必要なときに必ず合うものがあります。
選び方: ステンレス製(錆びにくい)・各サイズの混合パック
5. スマホホルダー(ダッシュボード固定式)
ナビを使うなら必須です。吸盤式より、ダッシュボードに固定するタイプをおすすめします。トラックは振動が大きいので、吸盤は落ちます。
6. 車内用ゴミ箱(蓋付き)
ドライバーの車内は意外とゴミが出ます。飲み物の容器、コンビニの袋、伝票の控え。蓋付きの小型のものを一つ置くだけで、車内の状態が全然違います。
車内が散らかっていると、探し物の時間が増えます。それだけの話ですが、毎日のことなので効いてきます。
7. 洗車クロス(超吸水タイプ)
ガラスの内側の曇り、雨の日の水滴、汚れた手。大判の吸水クロスを数枚積んでおくと、あらゆる場面で使います。
8. 低反発ネックピロー
待機や休憩のときに使っています。シートに座ったまま使えるU字型が、トラックでは一番使いやすいです。
選び方: 洗濯できるカバー付き・コンパクトに収納できるもの
トレーラー時代に使っていたもの
タイヤ点検ハンマー
トレーラーに乗っていた頃は、これを使っていました。今の仕事では使っていません。
用途は2つです。一つはタイヤの溝に挟まった石を取ること。石を噛んだまま走ると溝を傷めますし、走行中に飛び出して後続車に当たることもあります。トレーラーはタイヤの本数が多いので、この作業だけでもそれなりの時間になります。
もう一つは、ホイールナットを叩いて緩みを点検すること。始業点検で一本ずつ叩いていきます。
ここで正直に書きます。「緩んでいると音が変わる」と言われますが、私には分かりませんでした。
分かる人は分かるのだと思います。ただ私は、音の違いで緩みを聞き分けられた自信はありません。それでも毎日叩いていたのは、叩いていれば「明らかにおかしい状態」には気づけるからです。ナットが浮いていれば手応えで分かります。
点検というのは、名人芸で異常を見抜く作業ではなくて、毎日同じことを繰り返して、違うときに違うと気づくための作業だと思っています。分からないから叩かない、ではなく、分からなくても叩く。それでいいと思います。
もしタイヤの本数が多い車に乗るなら、一本積んでおいて損はありません。
選び方: 柄が滑りにくいもの・先端が石を取りやすい形状のもの
定番だけど、私は使っていないもの
ここからは、よく紹介されているけれど私が使っていないものです。「いらない」という意味ではなく、私の働き方(日帰り)では出番がないということです。長距離や車中泊の人には価値があります。
マッサージクッション(電動・シガーソケット式)
長距離運転後の腰・肩をその場でほぐせます。日帰りだと家に帰れば済むので、私は積んでいません。車中泊が続く人には意味があると思います。
選ぶなら: 12V/24V両対応・揉み玉の強さ調整可能・コンパクトサイズ
耳栓
SA・PAでのアイドリング音を遮断して仮眠の質を上げるものです。SAで寝る人には効果が大きいと思います。私は車内で本格的に寝ることがないので使っていません。
クリップ式扇風機・電気毛布(12V/24V対応)
どちらもエンジンを切ったまま車内で過ごす人のための道具です。夏の風、冬の暖。アイドリングを減らせるので燃料の節約にもなります。長距離の人は検討する価値があります。
緊急脱出ハンマー
正直に書くと、私は積んでいません。
ただこれは「使っていないから不要」とは言えない道具です。事故でドアが開かなくなったとき、ガラスを割って出るためのものですから、使う日が来ないのが一番いい。
もし買うなら、シートベルトカッター付き・運転席から手が届く場所に固定。工具箱の奥にしまっていたら意味がありません。
マルチツール・結束バンド・折りたたみ踏み台・アロマディフューザー
いずれも便利だと紹介されているものですが、私は積んでいません。踏み台は荷台への昇り降りが多い仕事なら膝と腰を助けてくれますし、結束バンドはコード整理や仮固定に使えます。必要になったときに買えばいいものだと思います。
まとめ:道具は「仕事」で決まる
15個のリストを並べるより、こう言った方が正確だと思います。
| 働き方 | 本当に必要になるもの |
| 日帰り・配送 | 潤滑油/バインダー/フック類/ゴミ箱/スマホホルダー/クロス |
| 長距離・車中泊 | 耳栓/扇風機/電気毛布/マッサージクッション |
| タイヤの多い車(トレーラー等) | タイヤ点検ハンマー |
| 全員 | 日焼け止め/緊急脱出ハンマー |
私自身、トレーラーから今の仕事に変わったとき、積む道具はごっそり入れ替わりました。使わなくなったものもあれば、前は考えもしなかったものが必需品になったりもします。
最初から全部揃える必要はありません。走っているうちに「これがあれば楽なのに」と思う瞬間が必ず来ます。そのときに買えばいい。その方が、間違いなく無駄がありません。
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25年のトラックドライバー経験から、仕事のリアルを発信しています。ご質問はコメント欄からどうぞ。

